昨今気にされる方もいらっしゃると思いますが、現代物のリプロの変色ガラス(ブルザイ社のフュージング用のリアルゴールド入りのピンクのガラスを温度と時間をコントロールしてサフィレット様に色出ししたもの。サフィレットとは言及されずに失敗から出来たガラスとホームページ等で公開されている方が見つけられたようです)は概ね濃色系統とピンク〜パープル系統のサフィレットの色味で、現在出展中のハートのパヴェのペンダントのような色調はないようです(こちらに記載後に調べてみるとサフィリーンも含めて淡いものまでほとんどの色調があるようです。ハートのパヴェ、それと同じ色調の以前出展したフランスの大サイズのルースの色味は今もなさそうです。ブルー寄りでブラウンは赤味がなく、硬質ながら水のような質感を感じさせるタイプです)。その視点からも貴重なものとなるかも知れません。変色ガラスの焼成後に底面に出来る波状の模様がカットされるとほとんど本物と区別が付かないようですが、恐らく現代物のガラス(ブルズアイの元のフュージング用ガラス自体に)は鉛の含有量が少ないので、目視では判りづらくとも成分分析の解析で判別出来ると思います。
大袈裟なようですが、この種の色味、カラーチェンジという変則性というのはある種人を魅了するものを持っていて、それに魅了された人はオールドサフィレットの時代からずっといて、途切れることなく最新の素材でサフィレットの色味を再現することに情熱を燃やして来たわけです。オールドの次の時代のベークライトも、登場した当時は初のプラスティックですから高級品で、当時の最新・最先端の素材でサフィレットの色味を出していたのです。その発色に金が使われていたかはさて置き(本物の金や本物の宝石を練り込んだベークライトのビーズはあります)、その次がサフィリーンの時代で、これはサファイアガラスに溶かした金色のメタルを混ぜているとされています(オールドサフィレットは粉末の金ではないかと推定される方もいます)。いつの時代もオールドサフィレットが再現不能になったことはないということですね。恐らく素材が同じ(金入りガラス)でも素材を変えてもほぼ同程度、目視では判別出来ないような色味が出ています。製造方法が門外不出のレシピだったとの説もありますが、古くは現代のようなネット社会でもないので、単純に情報が伝播しにくいだけのことだったのかも知れませんし、オールドサフィレット自体が、日本でも広く知られ価格が高騰しているのはごく最近の話で、当時は既製品のみならずフォイルバックのローズカットのような型抜きのロットが大量に生産されており、昔のムラーノ島のようにそれを守るほどの価値があったとは考えづらいところです。ゴールド入りのために普通のガラスよりは原料価格は高くても、サフィレット自体に需要があれば(価格を転嫁しても)製造は続いていたはずです。原材料の金の価格高騰のために生産がストップしたというのが恐らく最も正解に近く、供給形態がサフィレットの需要に見合わなくなり採算が取れなくなったのでしょう。むしろそのようなオールドサフィレットの人気が下降したとも思える状況の中で登場したベークライトのサフィレットは、最先端の高級素材を用いた高級品だったと思われます(熱心なコレクターの方で、レジンで再現を試みられている方も見えましたが、樹脂なのでその大元ですね)。海外の数珠というとまずロザリオですが、保守性のなせる技か、ガラス製のサフィレットはあってもベークライトのサフィレットのロザリオはないようです(天然・人工の樹脂自体はあります)。数珠の中でもファッション的な要素の強いギリシャのコンボロイ、最先端の素材を取り入れることに熱心なトルコ製のタスビーフというイスラムの数珠には、ベークライトのサフィレットのビーズ製のものがベークライトの登場時から存在します。
②へ続く
昨今気にされる方もいらっしゃると思いますが、現代物のリプロの変色ガラス(ブルザイ社のフュージング用のリアルゴールド入りのピンクのガラスを温度と時間をコントロールしてサフィレット様に色出ししたもの。サフィレットとは言及されずに失敗から出来たガラスとホームページ等で公開されている方が見つけられたようです)は概ね濃色系統とピンク〜パープル系統のサフィレットの色味で、現在出展中のハートのパヴェのペンダントのような色調はないようです(こちらに記載後に調べてみるとサフィリーンも含めて淡いものまでほとんどの色調があるようです。ハートのパヴェ、それと同じ色調の以前出展したフランスの大サイズのルースの色味は今もなさそうです。ブルー寄りでブラウンは赤味がなく、硬質ながら水のような質感を感じさせるタイプです)。その視点からも貴重なものとなるかも知れません。変色ガラスの焼成後に底面に出来る波状の模様がカットされるとほとんど本物と区別が付かないようですが、恐らく現代物のガラス(ブルズアイの元のフュージング用ガラス自体に)は鉛の含有量が少ないので、目視では判りづらくとも成分分析の解析で判別出来ると思います。
大袈裟なようですが、この種の色味、カラーチェンジという変則性というのはある種人を魅了するものを持っていて、それに魅了された人はオールドサフィレットの時代からずっといて、途切れることなく最新の素材でサフィレットの色味を再現することに情熱を燃やして来たわけです。オールドの次の時代のベークライトも、登場した当時は初のプラスティックですから高級品で、当時の最新・最先端の素材でサフィレットの色味を出していたのです。その発色に金が使われていたかはさて置き(本物の金や本物の宝石を練り込んだベークライトのビーズはあります)、その次がサフィリーンの時代で、これはサファイアガラスに溶かした金色のメタルを混ぜているとされています(オールドサフィレットは粉末の金ではないかと推定される方もいます)。いつの時代もオールドサフィレットが再現不能になったことはないということですね。恐らく素材が同じ(金入りガラス)でも素材を変えてもほぼ同程度、目視では判別出来ないような色味が出ています。製造方法が門外不出のレシピだったとの説もありますが、古くは現代のようなネット社会でもないので、単純に情報が伝播しにくいだけのことだったのかも知れませんし、オールドサフィレット自体が、日本でも広く知られ価格が高騰しているのはごく最近の話で、当時は既製品のみならずフォイルバックのローズカットのような型抜きのロットが大量に生産されており、昔のムラーノ島のようにそれを守るほどの価値があったとは考えづらいところです。ゴールド入りのために普通のガラスよりは原料価格は高くても、サフィレット自体に需要があれば(価格を転嫁しても)製造は続いていたはずです。原材料の金の価格高騰のために生産がストップしたというのが恐らく最も正解に近く、供給形態がサフィレットの需要に見合わなくなり採算が取れなくなったのでしょう。むしろそのようなオールドサフィレットの人気が下降したとも思える状況の中で登場したベークライトのサフィレットは、最先端の高級素材を用いた高級品だったと思われます(熱心なコレクターの方で、レジンで再現を試みられている方も見えましたが、樹脂なのでその大元ですね)。海外の数珠というとまずロザリオですが、保守性のなせる技か、ガラス製のサフィレットはあってもベークライトのサフィレットのロザリオはないようです(天然・人工の樹脂自体はあります)。数珠の中でもファッション的な要素の強いギリシャのコンボロイ、最先端の素材を取り入れることに熱心なトルコ製のタスビーフというイスラムの数珠には、ベークライトのサフィレットのビーズ製のものがベークライトの登場時から存在します。
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