幻想鉱石　 夜桜　 ペンダント

トップのサイズは、W３cm、D１、２cm、H３cmです。チェーン長さは５１cmでアジャスターが付いています。 また、硬度と透明度の高い２液性エポキシレジンを使用しておりますので、他のレジンとは比較にならないクォリティーとの自負もあり、自信を持ってお勧めできるお品物に仕上がっております。 気がつけば、この小さな桜の花にたどり着くまでに３年の月日が経っていました。ソメイヨシノの半分くらいの大きさです。愛らしいこの小さな桜をお手元でご覧いただければたいへん幸いに存じます。 ここからは物語です。お好きな方はどうぞ♪ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ここはクロノス。地球から何億光年も離れた泡宇宙にある小惑星だ。数万の島から成り立つ惑星はH2Oをその表面にたたえ、個々の島は独自の文化を育んでいる。その最も大きな島の一つ、ホロホロ島に幻想鉱石店はある。 店主の黒猫は今日も幻想鉱石の製造に余念がない。黒猫は一枚の手紙を広げ、何やら考え込んでいるような面持ちだ。 手紙にはこう書かれていた。 「この花びらで幻想鉱石を作ってくださいませんか？これは、初めて彼と見た桜の花びらです。彼はその後夫となり、３歳になる娘が一人おります。その娘に見せてやりたいのです。パパと初めて見に行った桜なのよ。」と。手紙から数枚の花びらがはらりと溢れた。 という訳で、今日店主が手がけているのは桜の幻想鉱石。幻想とはいっても、材料が無いわけではない。 主原料は蛍石と水晶、それに妖精からもらった羽の粉を少し、銀河アホウドリの羽やドラゴンの涙などである。 それらを混ぜあわせ、依頼主が送って来た桜の花を丁寧に配置し、最後に手紙に含まれる想いを気化させて、材料に混入する。 黒猫は、覚悟を決めて溶解炉の蓋を閉めた。ガシャン。 あとは、三日三晩１０００度の熱を加えて出来上がりをひたすら待つ。溶解炉の熱が冷め、鉱石を取り出す時が一番緊張する瞬間だ。 稀ではあるが失敗することだってあるからだ。何事もそうであるようにー。 今日は２つモノになったな。依頼人に喜んでもらえそうだ。黒猫は満足げな表情を浮かべてロッキングチェアに腰を下ろした。