禅宗のお坊さん仙崖和尚という人が描いた禅画で、「○△□」の絵だけを墨でかいたモノがあります。これをどう解釈するかは諸説ありますが、それを見ながら自分でこの絵の意味やこの世界の事や作家の気持ちやをいろいろ考えるのが禅画の醍醐味です。
禅宗独特の「不立文字」(大切な事は文字には表せない)の精神です。
○は「悟りや真理、仏性、宇宙全体などを円形で象徴的に表現したものとされる」(Wikipedia引用)、だそうで、△は「三角は仏と一体になることを表しています。(中略) 三角は、坐禅をする時の坐相(坐禅中の姿勢)を表しています。とらわれのない心で、仏と自己が一体になっている姿なのです」、そして□は、「枠に囲まれ、とらわれた心を表しています。その枠の中から一歩踏み出すことによって、とらわれのない自由の境地に達することが出来るといいます。禅には決まった入り口はありません。枠から踏み出した一歩がその入り口なのです」という深い意味になります。