とあるお店に入って、将棋の駒に馬の字が左右反転して書かれた置物を
目にしたことはありますか?
これは左馬(ひだりうま)とよばれるもので
駒の生産で有名な天童市で生まれた独自の将棋駒です。
この左馬には、昔から商売繁盛や招福万来の意味が
込められています。
なぜかといいますと…
「うま」を逆から読むと「まう」と読めます。
「まう」という音は、「舞い」を思い起こさせ
おめでたい席などでは昔から舞がかかせないものであったため
「左馬」は福を招く縁起のよい文字とされています。
馬は人がひいていくものですが、
逆に馬が人をひいてくる…つまり招き入れる
につながり商売繁盛、千客万来に。
馬は右から乗ると転ぶという習性があるそうで、
必ず左側から乗ることから
「左馬は倒れない」として、人生をつまづくことなく過ごすことができる
縁起のよいもの。
など他にも多くの説があります。
陶芸の世界では、このような理由で
新しい窯に火を入れるとき、末永く窯が栄えるようにとの願いをこめ、
左馬を描いたものを焼くことが常の習いとなっているそうです。
染付の菱馬もそこからの発想です