風炉から炉に替わる11月

風炉から炉に替わる11月

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11月は炉開きです。 炉とは、畳の部屋に42.4センチ四方の穴を開けて、そこに五徳を入れて炭を組む小さな囲炉裏(いろり)のことを指します。炉の深さは42~45センチくらいです。 そしてその五徳と炭の上に釜を掛け、湯を沸かし、抹茶を点てる訳です。 日本には四季があり、夏は蒸し暑く、冬は冷えます。 釜を掛けると熱を発しますから、その季節に応じて炉を使い分けます。 蒸し暑い季節・・・5月から10月の間は、炉だと部屋の中が暑くなり過ぎるので、風炉といって持ち運びの出来る金属性の容器をお客様から離して置き、そこに炭を入れ、小ぶりの釜を掛ける訳です。 逆に寒い季節・・・11月から4月の間は、部屋全体が温かくなるように炉に大きな炭を組んで、大きな釜を掛け、暖を取ります。 そう、11月は炉が始まる開炉の季節。そして、5月上旬(八十八夜の頃)から6月に摘みとられたばかりの新茶を詰めた茶壺の口を開ける「口切り」が行われる季節です。 正式には「口切りの茶事」が行われますが、それは茶壺の封を切って、新茶を取り出し、茶葉を石臼で挽いて新茶でお客様をおもてなしする茶事のこと。挽くのにかなり時間が掛かるので、実際に石臼で挽くことは最近はあまり見られなくなりましたが… 炉を開けて新茶をいただく・・・まさに11月は茶人にとってはお正月のように改まったすがすがしい始まりの季節なのです 昔は鉄筋もコンクリートもなく、木と紙と土で家を建てていたので、火事がなによりも怖く恐れられていました。亥(いのしし)は、陰の気の極まる「極陰」と言われ、陰陽五行説では水性に当たり、火災を逃れるという信仰があります。 「火伏せ」の意味ですね。 このため江戸時代の庶民の間では、亥の月(旧暦10月=新暦11月)の亥の日に、囲炉裏や炬燵(こたつ)を開いて、火鉢を出し始めた風習がありました。 お茶の世界でも、この日を炉開きの日としており、「亥の子餅(餅に小豆やゴマを入れ込んだ餅)」やおぜんざい(関東ではお汁粉)などを頂きます。 亥の子餅を食べる習慣は、亥の月の亥の日の亥の刻(午後10時頃)に穀物を練りこんだ餅を食べて 無病息災のまじないとした中国の風習からもきていると言われています。 火災を免れると言えば、京都では右京区にある愛宕神社が「火伏せの神様」として有名で、「火迺要慎(ひのようじん)」と書かれた愛宕神社の火伏札は京都の多くの家庭の台所や飲食店の厨房や茶室などに貼られています。 京都に食事に行かれた時は是非お店の厨房を覗いてみてくださいね。どのお店にも必ず「火迺要慎」の火伏札が貼られているはずです。

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茶道具作家プロデュース(米山堂オリジナル)

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