オパールはオパール単体のものも多いのですが、母岩、つまりオパールの周りにある岩ごと切り出し研磨されることもあります。
プレシャスオパールは後ろが抜けているより濃い色の背景がある方が遊色が綺麗に見えるため、母岩があることで石の表情がより引き立ちます。
また、母岩そのものの模様や、母岩とオパールの作り出す模様、オパール越しに見える凹凸なども楽しむことができ、石ごとの個性が多様なことも魅力です。
母岩つきのオパールにはブラックオパール、ボルダーオパール、カンテラオパールと、種類があります。
私が最初に見たのは子供のころ図鑑で見たブラックオパール。絵の具で描いたのかと思うほど鮮やかな遊色でした。産地はオーストラリアで、黒い粘土層と共に削り出されるため裏面は黒っぽく凹凸は少ないのが特徴です。産出量が減っており人気もあるので高価。
写真のものはボルダーオパール。こちらも産地はオーストラリアですがブラックオパールとは地域が異なり、鉄鉱石の多い地域でとれます。母岩の色は茶色が多いです。
削り出し方によって幾何学模様のような模様になっているタイプと、全面にオパールが張り付くようにカットされるタイプがあります。
最後に、メキシコ産のカンテラオパール。こちらはオーストラリアが堆積岩なのに対し火山岩が母岩となり、赤っぽいものが多いです。
ボルダーやブラックが薄い層になるのに対し、カンテラオパールは塊になっていることが多いので、丸っこいカボションカットにされることが多いです。虹色卵な様相がとてもかわいらしいです。
私は母岩の表から裏へオパールが突き抜けているものが好みです。
産地や種類の多いオパール。ハマるとなかなかに沼ですがそれだけ魅力的ともいえる石です。