視覚障害者が製品を作る作業工程について

視覚障害者が製品を作る作業工程について

はじめまして!視覚障害者が通う福祉施設「パイオニア」です。 念願のオンラインショップをminneで開設できて、とてもワクワクしています! どうぞよろしくお願いいたします。 今日は目が見えない(見えづらい)パイオニアの利用者が、どのように封筒などの製品を作っているのか その作業工程や工夫についてお伝えします。 まず読み終えた点字の冊子をリサイクルするために、冊子のホチキスを外して 紙をバラしたあと、点字の凸部を軽くつぶすためにローラーの機械に通します。 完全につぶさず、少しだけ点字の跡をポツポツと残すことで、和紙のような風合いになりユニークです。 作る製品によって、点字のつぶし具合を変えています。 次にその紙を、作りたい封筒の型を使って型抜きをします。 用紙の折れ線や点字の向きなどがいつも同じ場所に来るよう、型に対して紙を置く位置を決めることで 見えなくても毎回均一に美しく型抜きが出来ます。 一回に抜ける紙は2~3枚なので、この取っ手をクルクルする作業を何回も繰り返します。なかなかハードです。 実に私たちの作品が完全手作業で、手がこんでいるという有難みを感じる作業のうちの1つです。 つづいて型抜きした紙を折る作業に入ります。(写真) 見えなくても折れ線できれいに折れるよう、木で作った補助具を使います。 補助具の山になっている部分に折れ線をあてて指でしごくことで、 きちんと封筒の折れ線どおりに折れるようになっています。 次はのり付けの作業です。 まったく見えない全盲の方は、指の感覚でのりの分量やのりをつける位置を覚えて丁寧にのり付け作業を行います。 少しだけ見える弱視の方は、黒い下敷きを下に置くことで、白い点字用紙とのコントラストをはっきりさせて 少しでも見やすくすることで糊をつける部分をわかりやすくしています。 のり付けした封筒に、エンボス加工を施していきます。 点字用紙は元々厚みがあるので、エンボス加工をすると柄がハッキリと浮かびあがり高級感が出ます。 エンボス加工を終えた製品を最後、ラッピングして完成です。 すべての工程を視覚障害者が工夫と鍛練をかさね、一点一点心をこめて作っています。 手づくりならではの味わいと、熟練した職人技も感じられる一品です。 ぜひ多くの方に使って頂いて、その良さを知っていただきたいと思っています。

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