++湿地に沈む夢++

++湿地に沈む夢++

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弥光商店で御座います。 春も終わりが間近、少しずつ日差しが増え 初夏へと季節が移り変わります。 この季節、やたらと眠くはありませんか? 「春眠暁を覚えず」と古詩にありますよう 春の夜の眠りは深く心地よく 夜が明けたことも気づかないほどに なかなか目が覚めない 昨晩、雨の音がしたことは覚えているが 果たして寝ているうちに 花はどれほど散っただろうかと 幾日眠っていたのかすら定かでない そのような季節が今です。 眠るうち、ぼんやりと優しい夢を見ました。 青々と新緑が生い茂り始めた森の中 周りは海だというのに奇跡的にその泉は真水で 紫の蓮が咲く場所でありました。 華に惹かれて好奇心で泉を覗きますと 美味しそうな水の香りがします。 丸く整いすぎた泉はあまりにも青緑に澄んでいて よくよく見れば明らかに人工的に作られた意匠が ところどころにあるものでした。 草に覆い隠されてはいても しっかりと据え付けられた水路には まだ脈々と清い水が漲るように流れており 白亜の遺跡が青緑の水を運んでいます。 ここがかつて蒼海に面した 街の一部であったことをやがて理解しました。 栄華を極めたのであろうその都市は コバルトブルーの褪せた壁画が残るのみ。 … あまりにも具体的な夢でした。 果たしてこれは本当に夢だったのでしょうか。 いずれ、本当に体験した話と 区別がつかなくなってしまいそうです。 夏草や つわものどもが 夢のあと すぐに夏がやってきます。 季節や時は絶える事なく流れ、しかし 夢の中だけは時も感じない。 朝までは一瞬です。 それでは、また。

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石と硝子を紐で編む店

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