++何故、マクラメ紐を使うのか++

++何故、マクラメ紐を使うのか++

公開更新
店主の弥光で御座います。 本日は原点に帰りまして、当店のブレスレットの形が何故、マクラメスタイルなのか…自体験をもとにお話ししたいと思います。 そもそも「マクラメ」とは何か? マクラメとは、蝋を塗った特殊な紐を結ぶこと、編みこむことで装飾模様が生まれる編み方の技法のことや、その方法で作られた装飾アクセサリーなどを指す言葉で、世界各国で共通する単語です。 装飾的に紐を結ぶ芸術がどの地域で発祥したか、ということははっきりしていません。 日本ですらも手編みの装飾品が遺跡から出土することはあり、武者鎧の留め具に組み紐を使っていたりもします。ヨーロッパの王妃が宮廷の女性たちに教えたことで大流行したものが航海時代によって各地へ進出したのではないか、等様々な説がありますが、紐を結ぶという行動は様々な場所に見られる歴史的な手芸の一種なのです。 「編むこと」には、どこか願掛けのような意図もみられ、マクラメでなく例えば織物であっても、少し前に流行ったミサンガ であっても、編む模様に意味があったり特別な意図や使い方があることも少なくはありません。離れた世界中の各国で同じような感覚が存在し受け継がれていることは、実に不思議であり、人間はみな共通の感性を持っているのだと気付かざるをえないものです。 さて、本題に戻ります。 私の、かなりリアルな、個人的なお話です。 ブレスレットといえばアジャスター付きで調節も可能、キラキラとした質感と繊細さが魅力的なチェーンのタイプが主流ですが、自分は、ハンドメイド等やる割には大変不器用であり片手で小さな金具をつけることが難しく、いつも着脱に時間がかかるため出かけ際に手間取り困っていました。利き手であっても、片方しか使えないことは大変不便に思えました。 それでも、大好きな天然石をブレスレットで持ちたいという思いを諦めきれず様々なパターンのブレスレットを試しました。 しかし バングルタイプはサイズが上手く合わず、調節が出来ないために手首がスカスカになったり、透明なゴムのタイプは楽ではあるもののゴムが劣化して切れてしまい、大切な石を破損・紛失したり… 色々と悩みが尽きませんでした。 そんなある日、マクラメ紐を使用したブレスレットに京都で出会いました。 金具がないので紐をスライドさせるだけで簡単に着脱・手首に合わせた調節が可能であり、布に近い感触には軽さと温もりがあって、糸を撚り合わせた紐を更に重厚に結んで編んでいるためか極めて丈夫でした。 強めに引っ張っても、何度となく使っていても、全く傷む気配はなく、チェーンタイプのように装着時に壊れはしないかと妙な緊張感を抱えることもありません。かなり自由な調節が出来るので、素肌でも、厚手の服の上からでも綺麗に絞ることが出来ます。そして、何より、そのイージーな着脱法により時間を取らずにサッと出かけられるようになったのです。 その後、マクラメ紐について調べてみると、色数が多く結び方も無限にあり、一本の紐が模様や螺旋になる不思議、その柔軟さから隅から隅まで作者の個性を自由に表現出来るものであると知りました。 「これこそが自分の探していたものだ!」と心から感動しました。 マクラメはあまり知られていない手芸ですし、自身も全く知りませんでしたが「手作業で編んで作られている」ということには、前述の歴史的な背景を調べるにつれて、古風なものやファンタジー性を好む趣味としても、ものづくりの魂や、人に贈るための心血の注ぎ方としても大変魅力的に感じました。 このマクラメ紐を使って自分の思い通りに天然石の作品を作れるようになれたら…と思ったことがきっかけとなり、弥光商店を開くまでとなりました。 もっとハイレベルな彫刻のように素晴らしいマクラメの大作はたくさん存在しますし、憧れでもありますが、私はあくまでも、チェーンやバングル、ゴムなどに代わるブレスレットの基礎素材としてその丈夫さと手への馴染み方に強く惹かれマクラメ紐を使い始めた…というお話です。 勿論紐を編む手間は他の素材より随分かかりますが、それでも、その手間を惜しみたくない理由はここにあるのです。 当店では、丈夫さと、スライド部分がズレにくい強度のあるものを目指し、便利と安心をご提供するため、紐を出来る限り固く編んでいます。 かつての私と同じ問題にお悩みの方、マクラメにご興味を持たれた方、是非マクラメタイプのブレスレットをお試しになってみてはどうでしょうか。 目から鱗の使用感に是非、共感してください。 ++弥光商店++

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石と硝子を紐で編む店

弥光商店
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