冨士原桃子

起源を中国に持ち、韓国を経て日本にもたらされた墨絵。天然の輝きを秘めた硯で磨られた墨が水を得て和紙と出会ったとき、水が土に沁み入るように私たちの心を潤します。その美を追いかけて、描き続けています。

パリで絵画を学び、帰国後墨絵に目覚めました。墨と水と紙の作り出す宇宙は、無限の広がりをもちます。墨の美しさの一滴を掬い取ろうと追いかける日々が、私に生命を与えてくれます。