無ければこの手で創り出す人
腕に憶えある元建築職人。高層ビルの窓周りを加工したり命を削ったりしていました。もう26年も前なのか。
その後ITに転職し脳みそを削って生きてきました。
友人の誘いでキャンプ沼に引き釣りこまれた後は心の中で何かが炸裂!
キャンプ道具を手作りすると、昔取った杵柄で、作品を生み出し始めたのでした。
きっかけは…
焚き火のために購入した薪の山の中に、若い白樺や山桜を見つけて、いい香りを放っていたのです。
香りを楽しんでいると梢がささやいたかのように感じたのです。「もっと活躍の場を」私は新たな息吹を与えてあげたいと衝動に駆られ、
鉈(なた)とナイフを使ってブッシュクラフトを始めました。
すると火吹き棒がでてきました。
ひとつ拵(ごしら)えるだけでは満足できず、ふたつ作り、そのひとつを友人のキャンパーに差し上げたら『これきっと売れるよ!』と褒めてくれました。それに気をよくして、作品をせっせと作っております。
まるで秘めた心を映し出す鑑(かがみ)のように、手に取った木が語る何かを知ろうとして削りだしています。
こんなことがあったので、店名を
【〜息〜】"~iki~"としました。
大地の息吹を感じながら拵えたいと、
物心ついたらそうなっていました。
母の田舎に行くと家の裏山から清流が流れ、
生活のあらゆることに使っていました。
ご飯を炊けば旨い!
味噌汁作れば旨い!
コーヒー入れると別物!
風呂に入れば最高!
都会で育ち
未来の世界を憂いていても
楽しく生活するために
いつしか忘れる色々なこと。
私もでした。
時が過ぎ去り『やりたいこと、できたかな?』これまで辿った道を振り返ると『あの大切なこと、やりきってなかったな』と気づきまして…
[全 4作品]
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