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標本保管庫 ephemera では、
感情や性質の欠片から生まれた小さな存在たちを、
ひとつずつ観測し、記録しています。
その中でも “enchant.” は、
相手をからかうような軽やかさと、
無邪気な魅力を持つ個体です。
気まぐれで、少しだけ小悪魔。
けれど、そのすべてに悪意はありません。
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enchant. は、
強く何かを求めてくる個体ではありません。
近づきすぎることも、
はっきり離れていくこともなく、
ただそこにいるだけで、空気を少し変えてしまう。
その視線は、
誘っているようにも、
試しているようにも見えます。
けれど実際には、
ただこちらを見ているだけなのかもしれません。
見る人によって印象が変わること。
その曖昧さも、enchant. の性質のひとつです。
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同じ enchant. に分類される個体は、
顔や髪型に共通した特徴を持っています。
けれど、まとっている色によって、
観測される印象は少しずつ異なります。
淡い色の個体は、
どこか儚く、静かに人を惹きつけるように。
深い色の個体は、
少しだけ小悪魔めいて、
目を離しにくい気配を残すように。
同じ性質を持っていても、
色によって見え方が変わる。
それぞれの個体は、
シリーズの中で記録番号を持ち、
別々の標本として保管されています。
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これまでに確認された enchant. には、
水色をまとった個体や、
深い紫をまとった個体がいます。
どちらも同じ enchant. でありながら、
まったく同じ気配ではありません。
軽やかで、無邪気で、
少しだけこちらを試すような表情。
その奥にあるものが何なのかは、
まだはっきりとは分類しきれません。
だからこそ、
ephemera では一体ずつ観測し、
記録を残しています。
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enchant. は、
誰かのそばで大きな変化を起こす個体ではありません。
けれど、ふとした時に目が合って、
少しだけ気持ちを持っていかれる。
そんな小さな違和感のような魅力を持っています。
気まぐれで、
無邪気で、
少しだけ小悪魔。
けれど悪意はない。
それが、series : enchant. として記録されている性質です。
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今後も標本保管庫では、
新たな enchant. が確認され次第、
個体番号とともに記録していきます。
それぞれの個体が、
いつか新しい保管者のもとで、
静かに観測され続けますように。
—ephemera