ジェンダーレスなデザイン&ラッキーモチーフ(2021年9月)

ジェンダーレスなデザイン&ラッキーモチーフ(2021年9月)

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まだまだ暑い日が続いております。皆さま、お変わりありませんか? 6月のレターでご紹介した梅干しが出来上がり食べています。塩分を少なめなにした結果、良い塩梅で美味しくできました!ただ皮が硬いため包丁でたたかないと口の中に皮が残って気になります。。来年は皮も柔らかくできるよう工夫したいです。 9月はラッキーモチーフ(ハート、鍵、うさぎなど)を使った新作アクセサリー、ジェンダーレスなデザインの新作アクセサリーを公開してまいります。 [ラッキーモチーフ] 去年あたりからジワジワと人気が出てきているラッキーモチーフに込められた意味について少しご紹介いたします。 ・ハート 世界中で愛されるモチーフです。愛と平和、永遠の幸福、幸せな結婚、恋愛の象徴。心や愛を象徴するモチーフで恋愛成就や幸せな結婚、永遠の幸福などに効果があると言われています。 ・鍵 「大切なものを守る」「心を開く」という意味があり、家の富、繁栄、健康を呼び込む象徴。カギ穴とペアにすると愛が叶うとも言われています。 ・うさぎ うさぎが飛びはねる様子から「上昇」「飛躍」を意味するモチーフと言われています。 今回、私が利用しているラッキーモチーフ以外にもリボン、イニシャル、星、月、十字架(クロス)、蝶、花、ツタ、月桂樹、馬蹄(ホースシュー)、錨(アンカー)、王冠など様々なラッキーモチーフがあります。 それぞれに込められた意味が異なりますので、ラッキーモチーフを使った新作を今後も増やしていきたいと思います。 [ジェンダーレスなデザイン] なぜジェンダーレスなデザインの新作を作りたいと考えたのか、少しお話しいたします。 昨年あたりからジェンダーレスなデザインのアクサセリーが大人気です。俳優さんやアーティストさんがゴツめなブレスレットやネックレスを着用されているのを拝見し、一体どこのブランドなのだろう?と調べてみたところ、そうです、あの憧れのエルメスのアクセサリーでした。さらに調べてみるとおよそ80年前のデザインということがわかり、時代を先取りしたようなデザイナーさんの慧眼に驚きました。 エルメスについてもっと調べてみたくなり、竹宮恵子さんが書かれた「エルメスの道」という本(漫画です)を図書館で借りて読んでみました。エルメス社の社史をまとめたとのことで、会社を興し現在の取り組みまでが物語性のある内容で鮮やかに描かれていてとても感動いたしました。 その本の内容を簡単にご紹介いたしますと、1837年に馬具職人だった初代のティエリ・エルメスが馬具工房をオープンするところから物語は始まります。1922年に孫のエミールが現在の社名のエルメスの社長に就任し、馬具だけでは無くファッション性が高く使い勝手の良い革製品(バッグ、ベルト、お財布など)を次々と発表し、お客さまの心を掴んでいく様が事細かに描かれていました。 元々エルメスは馬具工房でしたので、お客さまは男性客がメインでしたが、この孫のエミールには大変な商才があったようで、男女多くのお客さまを虜にし会社を大きくしていきました。 乗り物が馬から車へ移り変わる際、もう馬具職人は終わりだと嘆く職人さんに様々な革製品の製作を提案し、取り扱う商品を馬具からファッションアイテムへ移行していきます。その一方で馬具職人さんへのリスペクトも忘れずに現在もエルメス社の工房で馬具を製作しているそうです。孫のエミールが今のエルメスの社風・文化を形成したと言っても過言でないと思います。 幾つか興味深いエピソードがあり少しご紹介いたします。 あの有名なケリーバッグは元々は鞍を入れる鞄でした。鞍を入れる鞄のデザインと作り方(クウジュ・セリエ:鞍を縫う特別な縫い方)をベースに鞄にファスナーを取り付けて売り出したそうです。なんとスカートよりも先にバッグにファスナーを付けていたそうで、1922年にエミールがフランスにファスナーを紹介し、シャネルの洋服作りにも影響を及ぼしたそうです。 ケリーバック以外にもスカーフにシルクスクリーンを採用した際に協力した工房が、1937年の当初から現在まで一貫してスカーフを製版していることや、戦時で物がなくなった際に仕方なくオレンジ色の包装紙を利用しましたが現在も同じ鮮やかなオレンジ色の包装紙が使われていること、ライセンスビジネスには手を出さす自社製品は自社で作ることを徹底しているなど、様々な物語が綴られていて本当に興味深かったです。 創業当時から馬具をアイコンとし良い意味で「変わらない」というのがエルメス社の戦略なのだと実感しました。それが80年前のアクセサリーのデザインを現代風にアレンジしながら使い続けている理由のように思います。そして「商品に物語がある」という点もエルメスの物づくりの原点なのだと実感いたしました。 エルメス社のお話が少し長くなりましたが、80年もの時を超えて現在も多くの人々を魅了するデザインに憧れて私もジェンダーレスなアクセサリーを作ってみたいと思い、半年間の試行錯誤を経てやっといくつか新作を公開できることになりました。 9月はジェンダーレスなデザイン&ラッキーモチーフのアイテム月間として、今後人気が出そうなモチーフ(南京錠、鍵、安全ピン、ハート、うさぎ)を使ったアクセサリーの新作を公開してまいります。ぜひご覧いただけますと大変うれしく思います。 来月は何か季節に合った内容でレターをお届けする予定でいます。 残暑に負けずアクセサリー製作を頑張りたいと思います。

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