昨日閉幕した第10回せんだい21アンデパンダン展2021に出展させて頂きました。SARPさんにて作品を見て頂いた皆様どうもありがとうございました。私の作品のタイトルは「Gears」。心象風景とモチーフをストレートに形にしたような作品なのでぶっちゃけ読み解きの楽しさはあんまりなかったかも。歯が欠けて使い物にならない歯車、微妙に噛み合わない不揃いな歯車、実際に時計として機能する短針と長針と月の時計盤および大小様々な時計盤と針、使用済み切手、髑髏、まあベタですね。
実は下地製作の時点ではもうちょっと明るい色調だったんですが、作業のBGMにアマプラで見た映画「マグニフィセント・セブン」が予想外にとんでもねえ鬱沼で心を抉られてしまい、その影響で暗い色調になってしまいました。というかしばらく作業が手に付かないぐらい精神的にキた。「七人の侍」と「荒野の七人」のリメイク作品と聞けば誰だって血沸き肉躍る娯楽大作だと思うでしょう。それが蓋を開けてみたら資本主義の暴走、ブラック労働、人種差別、職業差別、経済格差、文化資本格差、精神疾患、薬物汚染、ワンオペ介護問題、LGBTQ、コミュニティ疎外とこの世のあらゆる問題をてんこ盛りに盛った映画だったなんてもはやテロ。このご時世、これらの問題のどれにも当てはまらない人なんてまずいないでしょう。人間、体験したことのないことはどこまでも絵空事で純粋にコンテンツとして楽しめるだろうけど、1つでも実際に事例を見聞きしたり自分で体験したりすればもう”自分事”になってしまい、楽しむ気分になれない。
まあでも現在の心象風景を反映した作品ならそれはそれでいいか。心が抉られて暗い気分で作って暗い色調になるのもまたストレートな反映。