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「心潤う」ハンドメイド大人服、チエソーと申します。
2025.9.19に、チエソーは5周年をむかえます 🎉
この5年間、たくさんのお客様との出会いとご縁に心から感謝しています。
節目の年ということで…
あらためて、チエソーが大切にしてきた想いをまとめました。
↓チエソーminneギャラリーへ!
https://minne.com/chiesewing
「心潤う」ハンドメイド大人服、チエソーと申します。
■本来の私をとりもどす服
毎日の暮らしのなかで
私たちはいくつもの役割を背負っています。
仕事のこと。
家庭のこと。
子育てのこと。
介護のこと。
気づけば一日があっという間に過ぎていって、
いつのまにか自分のことは後まわし。
――私って、本当はどう過ごしたかったんだっけ?
ふと、そんな思いが胸をよぎることはありませんか。
お気に入りの服に袖を通したとき、
不思議と心がやわらぐ瞬間があります。
鏡に映る自分の顔が、ふっとほころんで。
「あ、これが私なんだ」
そんなふうに、心の奥がほどけていく。
その小さな瞬間こそが、
自分を大切にするための
ささやかなきっかけになるのだと思います。
だから私は、服をつくります。
「本来の私をとりもどす時間」を
あなたの日常にそっと届けたくて。
その願いを込めながら、
ひとつひとつを仕立てています。
■ものづくりとミシン
幼いころから
切ったり 貼ったりする工作ドリルが好きでした。
ボタン付けも
遊びのひとつのように 楽しんでいたそうです。
はじめてミシンに触れたのは
小学四年生のとき。
母と一緒に作ったレッスンバッグ。
布を選び 糸を通し
ミシンを動かすたびに
私の手のなかで かたちになっていく。
完成した瞬間の
胸がふくらむような喜び。
あの達成感は 今も鮮明に覚えています。
母もまた
幼い私に ワンピースを縫ってくれました。
祖母も 洋裁が好きだったと聞きます。
そうして つながってきた針と糸。
だからでしょうか――
ミシンはきっと
私の「根っこ」のような存在なのです。
■ご近所物語に出会った日
中学生のころに読んでいた「りぼん」。
その中で連載されていた
「ご近所物語」を手にしたとき、
私は心を大きく動かされました。
主人公たちが、自分の好きな服を作り、
自分らしさをまっすぐに表現している姿。
そのキラキラとした世界に胸が高鳴りました。
――「洋服って自分を表現できるんだ!」
その瞬間、
新しい世界の扉がひらいた気がしました。
小学生のころから、
自分の気持ちや思いを伝えることが苦手で、
自信を持てずに過ごしていましたが…
「ご近所物語」に出会い、
洋服が自分を肯定してくれるような感覚を覚えたのです。
あのとき感じたワクワクは、
今でも胸の中に鮮やかに残っています。
「いつか、自分も誰かの心を動かすような服を作りたい」
その気持ちが、今の私を動かし続けていて、
自分が感じた
あのワクワクやキラキラを誰かに届けたいから、
今もこうして
ハンドメイド服を作りつづけているのだと思います。
■服づくりは、私自身にとっての「自分時間」
生地をえらび、糸を通し、
一針一針を縫い進める。
それは、私自身にとって
自分を取り戻すための大切な時間。
子どもが生まれ
育児休暇をとっていたころ――
心のどこかで
「置いていかれているような気持ち」
を抱えていました。
子どもは可愛く
夫も私の実家も近くて支えもある。
恵まれた環境のはずなのに、
「自分ってなんなんだろう…」と
涙がでる日もありました。
家の中には
たしかに優しい時間が流れているのに
私だけが
どこか遠くに取り残されているような感覚。
そんなとき
ふとミシンに向かうと
少しずつ心が静かになっていきました。
ひと針ひと針
手を動かすうちに
「そうだ、私はこれが好きだったんだ!」と
忘れかけていた自分を
少しずつ取り戻していくような時間でした。
ミシンは、私にとって呼吸を整えるもの。
また前を向く力をくれるものなんだと実感しました。
■心の潤いを取りもどすように
洋服は
一日のはじまりに必ずふれるもの。
その一着が
心の潤いを取りもどすキッカケになったら、
それはきっと
日々を生きる人のエネルギーに変わる。
たとえば、
お気にいりのワイドパンツをはいて
外へ出かける朝。
いつもより背筋がすっとのびて、
歩く足取りも、少し軽くなる。
鏡を見るたびに
顔がほころぶ。
ときにリセットのきっかけをくれ、
ときに背中を押してくれる。
チエソーの服を身にまとったとき
本来の私に戻れるような時間を過ごす。
――それはもう、ただの服ではなく
心に寄りそう存在でもあるのです。
■メッセージ
これからも私は、
服をただの「衣服」としてではなく、
心に寄り添う存在として届けていきたい。
それは、忙しい毎日のなかで忘れがちな「本来の私」を、
ふと取りもどせるような時間をつくること。
そして、着る人の胸の奥に、
小さな潤いやときめきを灯すこと。
そんな願いを込めて、これからもミシンとともに、
チエソーは服を作りつづけていきます。
チエソー 飯島千絵