デザイナー
コンセプト…
未来でも過去でもない別の次元に存在するもう1人の自分を想像し、その人物をテーマとして作品を発表していく。シリーズごとに主人公が入れ替わり「夢泳 (ムーエイ)」より物語がはじまる。
「夢泳」
言語の代わりに着飾ることで意思疎通を行う世界に住む。
この世界では生誕より色のないものを身に付け、精神的な成熟に近づくことで徐々に色づいてゆく。赤は自己形成が目まぐるしく変転する頃に発色し一生の中で最も心を擦り減らす世代であると同時に最も鮮やかな装いとなる。
言葉に代わる一音は粒のようになり現世界の花によく似た形となって現れ、想いが強いほど装いは一層華やかになる。
つまみ細工とは…
薄絹を正方形に小さく切りピンセットで摘んで折りたたみ、和糊で固定し組み合わせることで花などをつくる伝統技法。主に和装に合わせる簪の飾りとして作られ、現代はカジュアルなハンドメイドとしても人気が高い技法。
annu(アニュ)名前の由来…
子どもの頃にかんざしに憧れをもつきっかけとなった「あんみつ姫」というキャラクターの「あん」と、「ありのまま」という意味のフランス語a nu (アニュ)と、フランス語で「結び目」を意味するa noeud(アヌー)を掛け合わせた名前。
祖母が呉服店を営んでいた影響もあり子どもの頃から布でのものづくりが好きで高校では服飾デザインを学び多摩美術大学へ進学。卒業後は美術家として活動する。
衣食住を見直すなかで和装に興味をもち、つまみ細工に出会う。捨てられていく着物や布を活かせないかと考え美術活動と並行して2015年よりハンドメイドのつまみ細工作品の制作を開始。
現在は「複数のアイデンティティを切り替えられる自由」についてファッションの観点から考察し伝統工芸の枠にとらわれずつまみ細工の技術を織り交ぜながら独自の世界観をもつ作品を制作している。
[全 18作品]
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