初めまして。当ギャラリーにご訪問頂きましてありがとうございます。
会津の文化(Aizu)と北欧の文化(Swedish)の融和をテーマにしております。合わせましてのAizwedishでございます。
会津の中でも田島や南郷村といった奥会津の山村の文化と会津塗、北欧からは心の故郷と称されるダーラナ地方の文化を融和させることを目標にしております。
残念ながら料理を皆さんにお届けする事は出来ませんが、私と母が学んだ事、経験した事を、漆器という形で皆様に少しずつご紹介出来ればと思っております。
Aizwedishシリーズは一つ一つが製作するまでに時間がかかり、幸運な事に全ての作品をお客様に御購入して頂いております。
店頭にいらっしゃるお客様達だけにしかご紹介出来ない、というのは貴重な機会を損失しているかもしれないと感じる事もあり、こちらのアプリを利用して皆様にご覧頂ければと考えた次第です。
会津塗は生活と共にある実用的な工芸品です。よく出来た木地と塗りで完成したお椀…喜多方給食椀などが模範的で代表的と考えますが、その質感、口に触れる吸い付きや柔らかさは、まるでキスをしているかのような官能的な感触があります。その感触こそが本質と捉えておりますが、それはどうしても触って持って使って頂けなければ、お分かり頂けません。
一方で優美さや華麗さは他の有名な漆器産地からは一歩及ばない部分があるかと思います。美術品として発展を遂げたのではなく、産業としての側面が強かった事がその原因の一つかもしれません。
職人さん達の技術は非常に高度なものがあります。木地師、塗り師、蒔絵師、それぞれに素晴らしい技術をお持ちの方がおります。ですが、漆器はライフスタイルの変容の中で、その需要は決して大きいものとは言えません。需要が無ければ仕事が無く、困ってしまう職人さんが多い事は現実です。
漆器は本物を作ろうとすれば、その単価は高くなります。原材料や塗料が変われば、その単価は安くなります。しかし、本来の会津塗の持つ本質的な質感や使用感からは遠ざかる事となります。そしてそれは、会津塗の技術が途絶えていく遠因となっていくことでしょう。
本質的な会津塗の質感を保ちつつ、北欧の風土で培われた普遍的な美しさや可愛さとあたたかさを吹き込んでいく。北欧のデザインや色使いをそのまま落とし込んだ作品もあれば、蒔絵の技術に接近するようにデザインを変容して用いる事もあります。あたたかみ、やさしさ、かわいさ、ユニークさ、言語で感性を表現する事はとても難しいです。
どうか作品の中から、会津人と北欧の人々の、少しシャイであたたかい。そんな表情と、そんな人々が営んできた親密な幸福感を感じて頂ければと願います。
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