8次元の猫

れおちゃんは、お部屋の灯りと外からの光の加減では色合いが変わるようなデリケートな色調の猫ちゃんで、その上表情がとても豊かなので、どのような仕上がりが良いのかかなり悩みました。 オーダー主さまと色々お話するうちに、お人形のような可愛さではなく、れおちゃんならではの愛らしさと、いつものれおちゃんの雰囲気を求めてるいらっしゃる事が分かり、私の猫愛の原点と一致している事が嬉しかったです。 れおちゃんの製作中は、汚れがつかないようにラップで包んで家中あちこちに連れ歩き、光の加減を確認しながら、何度も植毛し直したり、眼球の微妙な出方によって表情が変わるので、何度も付け替えたりと苦労の連続でしたが、完成に近づくにつれて、れおちゃんとずっと一緒に暮らしていたような愛おしさを感じるようになりました。 なので完成した後、梱包しながら胸がいっぱいになり、出来ることなら新幹線に乗ってお届けしたい気持ちでした（でもそれをやると大赤字になるので踏みとどまりましたが笑） 長くかかってしまいましたが、文句も言わず待っていて下さり、本当に感謝の気持ちでいっぱいです。 大切な猫友さんとして、これからずっと繋がって行かれたら嬉しいです。

この度はオーダーいただきありがとうございました。 お写真を沢山送っていただいたり、生前のお話を色々伺いながら、オーダー主様と二人三脚で作らせていただき、まだまだ技術的には未熟な面があったにも関わらず、魂のこもった猫ちゃんになりました。 お渡しの前日、偶然なのかどうか、雨上がりの空に虹がかかっていて、「ボクはもうちゃんと虹の橋を渡って天国で幸せに暮らしているよ」と教えてくれている気がして涙が出ました。 良いご縁をいただき、とても感謝しています。