『ななついろ洋品店』にご来店ありがとうございます。
ご縁があって、知っていただいて本当に嬉しいです。
どのルートでここに辿りついたかは想像するしかありませんが、『ななついろ洋品店』には作品を作り上げるにあたり、大切にしたいことを物語にしました。
お時間ありましたら、お茶会や晩酌のおとも、お休み前の読み物にして頂ければ幸いです。
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地球の端にとある国があり、そこには、一つだけ変わった「決まり」がありました。
『みんな、同じ色の服を着なければならない』
似合う似合わないがあったら、争いの理由になるからと、一部のお節介さんな偉い方々が決めてしまったのです。
赤ちゃんの産着も、初めてのデートのおしゃれも、最期の日に着るお衣装も、「同じ色」
今ではすっかり当たり前の日常になった、同じ色の日常。
みんな一緒なら幸せなんて、誰が決めたのかしら?
幸せの色は、桜のシロップに染められた薄桃色な人だって、静かな湖底の深い群青色な人だっているはずなのです。
常日頃、そう思っていたある女の子は、相棒のぽっちゃりで少々でかいハムスターと一緒に、洋品店をオープンさせました。
お店には、みんな「同じ」に、少しだけ逃げ出したくなった女の子達がやって来ます。
自分だけの物語アクセサリーを求めて。
『ささやかな日常が、少しでもきらきらした非日常になるように』
願いをこめて、今日も1人と1匹はせっせと働きます。
えっ、アクセサリーは同じ色じゃなくてもいいかですか?
それには、店長がお答えします。
「だって、決められたのは服だけよ。そこまで、誰も決めてないわ」