世界にひとつだけのハンドメイド作品を発掘・表彰するコンテスト『ハンドメイド大賞』。
昨年、応募総数1万3,000作品の中から「商品化賞」を受賞した、gaucheさんの『にぎにぎストラップ』。
誰でも簡単に作品をつくることのできる「手作りキット」として販売中です!
一緒に売り場に訪問し、ハンドメイド大賞に関することからものづくりのこだわりまで、たっぷりとお話をうかがいました。
「旦那さんの落書き」がヒントに!「にぎにぎストラップ」が生まれたきっかけ
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- にぎにぎストラップは、どのように生まれた作品なんですか?
- gaucheさん
最初は主人が書いたヘンな落書きを見て、それを「人形」にしたらおもしろいなと思って作り始めまたことがきっかけです。
お世話になっているベビー&キッズ商品のショップの方が、「子ども向けにつくってみたらどうかな?」と提案くださって、じゃあ鈴を入れてみよう!と、鈴を入れ子供向けの「人形」をつくって、そのお店で販売していただきました。
お店で手に取ってくださる方が徐々に増え、 たくさんの方にご購入いただけるようになり、つくるたびに改良を加えだんだん今の形に至りました。ハンドメイド大賞の規定に、「今まで販売したことないもの」という決まりがあったので、どうしようかと考えていたところ、お客さんに「ぶら下げたり、かけたりできたら便利!」というアイデアをいただき、ストラップタイプにして応募しました。
自分がつくっていた作品の中で、いちばん思い入れが深い作品だったので、審査員の方に見てもらえるだけでも嬉しいなあ・・・と思っていたので、まさか選んでいただき、商品化のお話までいただいて、すごくびっくりしてます!


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- ハンドメイド大賞をきっかけに生まれた作品なのですね!すごく嬉しいです。
受賞された後、何か変化はありましたか?
- gaucheさん
家族や友達がすごく喜んでくれて、今までに買ってくださったお客さんからも「商品化を楽しみにしています。」とメッセージをいただきました。
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- 実際に出来上がったキットを見ていかがですか?
- gaucheさん
本当に自分がつくったものなのかな?って思っちゃいますね。
実はあまり実感が湧かなかったのですが周りの人から「お店で見たよ!」と言われると、本当に売ってるんだ!実現したんだなと、少しずつ実感がわいてきて、とても嬉しいです。
売り切れるほどの大人気商品に!キット制作秘話
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- 実際に売り場に並んでいるのを見ると、さらに実感しますよね。
実際にこちらのキットを担当された、バイヤーの河田さんにもお話しを伺いいたいとおもいます。売り場でのキットの反響はいかがですか?
- 河田さん
テレビで打ち合わせ風景が放送され、放送後に「テレビを見たんですけど、発売はいつですか?」と問い合わせがありました。
9月末に「にぎにぎストラップ」を発売、10月中旬に「ほのぼのスタイ」を発売させていただきました。
店舗によって「にぎにぎストラップ」キットが売り切れたり、想定通りの反響にとてもうれしく思います。
- gaucheさん
さっそくキットで制作をしてソーシャルなどに載せてくださっている方もいて、自分の好きな生地を使って、オリジナルを作りたいと書いていました。
キットは、好きな生地でアレンジしてもらえたり、自分の子供に似た顔でつくったり、名前を入れたり、カスタマイズしていただける楽しみ方もあって楽しいなとおもいました。


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- いろいろな方のオリジナルぎにぎストラップができていくのはおもしろいですね。
キットの色合いなどは、ゴーシュさんと河田さんが一緒に考えられたのですか?
- 河田さん
原案をいただいて、材料を集めて、ゴーシュさんにご覧いただきました。材料の状態で布やパーツの色の組み合わせを選んでいただいています。
決まったら、私たちの方で手配して、もう一度ご覧いただいて作成に入りました。
都度確認をとらせていただきながらご納得いただいた上で、キットを完成できたとおもってるのですがいかがですか?
- gaucheさん
都度こまめにご連絡してくださったので、納得の完成度です(笑)
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- 普段はあまり使わないような材料を使用されているのでしょうか?一般の方でも手に入るような材料ですか?
- 河田さん
今回は色に特徴のある生地を多く使用しているため、キット作成用に特別に手配しました。
- gaucheさん
ニットの色など、なかなかお店で見ない色などがあったのですが、とてもかわいかったのでぜひキットに使用したいとおもい選びました!
- 河田さん
リボンは同じものがなくて、近いデザインのものをピックアップして選んでいただきました。
材料の多くはゴーシュさんに決めていただきました。弊社でご提案したのはボールチェーンくらいでしょうか(笑)
- gaucheさん
悩めば悩むほど決められなくて、もう決めてもらおうかとおもいましたが、納得いくまで悩んでとっても良かったと思っています。
- 河田さん
弊社だけですすめるのではなく色々なところの微調整をさせていただきました。例えば、ほっぺたの色みをアクリル絵の具から刺繍にしたり。
あと、ボタンのところを小さいお子さんの誤飲防止としてフェルトと刺繍のステッチにさせていただきました。脚の部分も、破れやすいところをステッチしています。
初心者の方でもできるようにアレンジをしていただいて、キット用に組み替えています。根本的なスタイルとか雰囲気、配色などは変えないというのが前提でした!
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- 今回、受賞したにぎにぎストラップだけではなく、スタイも同時発売なんですよね。セットで購入したくなっちゃいますね。
- 河田さん
そうですね。スタイの名前は結構悩みましたね。
- gaucheさん
なかなか難しくて。
- 河田さん
ストラップには、「にぎにぎストラップ」という名前があるので、スタイにも名前がないと寂しいね、という話になって「○○スタイ」という名前というのが最初にきまりました。
- gaucheさん
これは、全然思いつかなかったのでご意見をいただきました!
- 河田さん
個性を出そうということで、「のんびり」や「おてんば」など、性格の特徴を入れました。実は、うちの息子をイメージしながらアイディアを出しました。
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- なるほど~そういうところから!色々な性格のお子様がいますもんね。


長女の出産がきっかけでスタート!家族との時間も大切にしながらものづくり
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- では、ここからはゴーシュさんの”ものづくり”についてお聞きします。
もともと、ものづくりをはじめたきっかけはなんですか?
- gaucheさん
長女の出産がきっかけです。2歳くらいのときに本を見ていて、こんな子ども服を作りたいって思って、その日にハギレを買ってつくったのがきっかけですね。それまで手芸とか全然できなかったので、自己流で始めました。
最初はぐちゃぐちゃだったんですけど、子どもが着てくれたら嬉しくて、そこからハマりました。
独学ではあるんですけど、ずっと続けているうちに知識も深まってきました。
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- にぎにぎストラップの他にもお洋服なども作られていますが、こだわりや大事にされていることはありますか?
- gaucheさん
色合わせにこだわっています。3~4種類の組み合わせなのですが、悩んで悩んで、気がついたら色々な色の布が散らかっています。
巾着もよくつくるんですけど、一か所でも気に入らない色があればやり直しをしています。
意外とお洋服をつくるよりも、色合わせの方が地道で大変な作業ですね。
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- 色合わせのアイディアは、どこからヒントを得ているんですか?
- gaucheさん
絵画だったり、自然にある枯れ葉とか風化したようなゴミとか(笑)
そういうのを写真に撮って、忘れないようにしています。目にとまったものを撮っている感じですね。
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- 普通の人だったら見逃してしまいそうな瞬間ですよね。
パステルカラーの組み合わせがすごくかわいいなと思っているんですけど、こういった色合せがお好きなのでしょうか?
- gaucheさん
以前はパステルカラーが好きで良く使用していたのですが、最近は、原色カラーも使ったりしています。新鮮な気持ちでつくることができます。
新鮮なものと入れ替えをしないと良いアイディアが浮かばないので、気分転換も込めて変えています。
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- ずっと同じことをしているとモチベーションの維持って難しいですよね。
- gaucheさん
本当に思い浮かばない時は、スパッと休むようにしています。
無理やり作ろうとしても、悶々としてしまうので・・・!
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- お子さんを育てながら制作をされていますが、どのように時間をやりくりしているのですか?
- gaucheさん
朝、幼稚園に送り出して、早めに家事を済ませてからお昼から2時までの2時間に集中してやるようにしています。
以前はなかなかやめられなくて、気がついたら夕飯の時間になっちゃったりと、家族に迷惑をかけてしまうこともありました。
色々協力してもらいながらも、自分でも区切りをつけてやるようにしています。
区切りをつけることで、気持ちも切り換えられるし、家族にも余裕を持って接することができるようになりました。


minneの販売を通じて、手作りの温かみを感じてくださったのが嬉しかった。
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- minneで作品を販売する中で、印象的なエピソードなどありますか?
- gaucheさん
たくさんあるんですけど・・・お洋服を買ってくださった方で小さいころにおばあちゃんがつくってくれるお洋服をよく着ていて「懐かしい感覚になりました。」と言ってくださったんです。手作りの温かみを感じてくださったことが、すごく嬉しかったですね。
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- 昔のような手作りの温かみを感じることって、普通に過ごしていたら感じることが少ないですよね。
逆に、minneで販売する中で大変だったこととかありますか?
- gaucheさん
たくさん作品を出し過ぎて、自分で管理ができなくなってしまって、お客様に違う作品を送ってしまったことが2度あります。その時は、管理が甘かったな・・・と、反省しました。
無理にたくさん出してしまうと管理ができなくなってしまうので、あまり無理をしないようにしています。
つくってから発送までがけっこう大変ですね。まめにメッセージを送らないと、お客様も心配になってしまうと思うので、こまめにコミュニケーションを取るようにしています。
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- では、最後に今後の方向性や抱負などあったら教えてください!
- gaucheさん
今でも十分すぎるくらいなのですが、今後は、もともと好きなポーチや小物などの制作に自分らしい色使いだったり個性を出したりしたものをつくってminneさんに出品したいなと思っています。
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- ありがとうございました!


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